北陸てんこもり旅
〜true tears、ひぐらしのなく頃に巡礼、現存十二天守制覇編〜

最初は、富山に行こうと思っていて、true tearsの城端があるから氷見・高岡、城端を絡めて観光しようと思っていたんです。

しかし……
なんでも盛り込みたがるのが、私の悪い癖。
「現存十二天守で唯一行っていない丸岡城があるのは福井だから、北陸つながりで行けるんじゃない?」と。
富山の高岡から丸岡までは距離にして100キロ超あるのですが、この時点で熱を上げているので、そんなことは気付かないんですよね…

さらに、高岡から白川郷に抜けるバスを見つけて、「これ、白川郷でひぐらし巡礼もできるんじゃない?」と。
…地理に強い方ならやや冷や汗が出てくる頃だと思います。

というわけで、今回の旅は北陸(+中部)という広いくくりがありながら、
・「true tears」舞台探訪
・丸岡城で現存十二天守制覇
・「ひぐらしのなく頃に」舞台探訪

という、3つもテーマがあるてんこもりの旅となました。

それではレポートをどうぞ。

まず、富岩運河環水公園
台風の影響におっかなびっくりしながら、最初に訪れたのは人口40万人を誇る富山第一の都市、富山市。
今回の訪問先は富山の西側が多かったので、残念ながら富山市は起点にはならなかったのですが、ここは3つほど、押さえておきたいところがありました。

そのひとつが、富山市街と岩瀬港を結ぶ運河、”富岩(ふがん)運河”沿いにつくられた親水公園、富岩運河環水公園です。
巷では「世界一美しいスターバックス」がある公園として有名ですね。

富岩運河環水公園

スターバックス 富山環水公園店

とても大きな公園で、運河とその周りに整備された自然をモチーフに、遊歩道や橋、展望台などが整備されています。
水運で栄えた町らしく、本当に”親水”だなという印象を受けましたね。

環水公園を地上から

また、公園のシンボルとなっている天門橋は、展望台機能も兼ね備えており、公園を見渡すことができます。

天門橋

環水公園を上から

環水公園を上からその2

経緯を見てみると、最初からこういった形で整備されていなかったようではありますが、今では街のシンボルとしてここにある。
コンパクトシティと呼ぶにはやや公園広いかな、という印象はありましたが、ただ都市部でこういった公園があるという稀有な例かなと思います。

古い水門もしっかり残ってます

七越
そして忘れちゃいけないのが、true tearsの「あいちゃん焼き」のモデルとなった「七越」の今川焼、「七越焼き」です。
店舗はJR富山駅隣接「きときと市場 とやマルシェ」の中にあります。

とやマルシェ

オーソドックスな今川焼に、”七”の焼き印が押されているのが特徴。
スタンダードな味は「赤」「白」「カスタード」で、赤は粒あんがとても主張する味でした。
個人的にはカスタードが一番好きで、帰りにも買って食べました(食べすぎです)。

七越焼き

LRT
最後に、富山と行ったらLRTを忘れちゃいけません。
正式名はライトレールトランジット、低床式軌道交通という訳が一般的でしょうか。
わかりやすく言えば「現代の路面電車」です。
コンパクトシティを掲げる富山市がいち早く目を付け、2006年に地方鉄道から転換する形で導入しました。
出来れば長距離を乗ってみたかったのですが、時間もないところだったので、ひと区間だけという運転手さんには首をかしげられる乗り方をしてみましたが、静かでいいですね。

富山軌道線の富山駅

コンパクトシティを標榜している富山市なので、もっとコンパクトにまとまっているのかな、と思ったら、わりと広かったですね。
コンパクトシティというのは人口数万人規模のヨーロッパ型が基本ですから、かなりの規模を誇る富山市にとっては、本当は難しいのかもしれません。
ただ、標題はどうにせよ、しっかり考えてまちづくりをやっているなとは感じられました。
コミュニティデザイン的なところをしっかりやってるんじゃないでしょうか。

岩瀬とかも行きたいところなので、次の機会には行ってみようと思います。

たこ焼HACHI-HACHI
”あいの風とやま鉄道”に乗って場所を移動し、高岡駅の一つ北にある越中中川駅へ。
なお、この”あいの風”というのは、”日本海沿岸で春から夏にかけて沖から吹く、豊作や豊漁を運ぶ風”のことで、true tearsのあいちゃんこと愛子の名前の由来になっていると言われています。
そして、ここには、”今川焼き「あいちゃん」”のモデルとなったお店があるんです。
それが、こちら「たこ焼HACHI-HACHI」。
営業時間であれば、若い兄ちゃんが出迎えてくれます。

HACHI-HACHI外観

外から

普段は近くの高校生でにぎわうそうですが、店内には、true tears関連の展示が沢山あります。

HACHI-HACHIの店内

店内の様子その2

店内の様子その3

店内の様子その4

「アニメの話はあまり快く思われない」ということを見かけましたが、声をかけてみたら気さくに店内の撮影許可をいただくことができました。
お店側もとても頑張っていると思います。
たこやきはオーソドックスな味で、流石に屋台とかではなくしっかりした店舗で作っているだけあって高品質でした。

高岡古城公園/射水神社
そこから少し歩いたこの公園は、前田利長が開いた高岡城址を公園として整備した、由緒ある園です。
流石に前田家ということで、公園と言いながらも庭園の要素も兼ね備えていて、園庭や滝などはとてもよかったです。

高岡古城公園(のほんの一部)

朝陽の滝

古城の滝

ここには、外せないポイントが2つあります。
その一つめが、祭神をニニギノミコトとする射水神社。
たしかに一宮ではあるものの、なぜここに行ったかというと……
ここ、軽巡洋艦「神通」の艦内神社でもあるんです。

射水神社
神通川と言えば、富山県を流れる川。
そして神通と言えば武勲艦にして、探照灯の代名詞でもあります。
見習う部分は多いなあと思いながら、しっかり拝んでまいりました。

そして2つ目が、true tearsでもおなじみの、真一郎が顔を洗わされた”例の噴水”です。
護国神社の一角にあって、一見気付きづらいのですが、ちょっとあの雰囲気が思い出されましたね。
それにしても、よくこんな所を見つけたなあと…

護国神社の噴水

高岡大仏
ここの最後は、高岡大仏です。

高岡大仏

高岡の名産「高岡銅器」を象徴するようにと建てられたこの大仏ですが、やはり今回時間の関係で体内に入ることはできませんでした。
ちなみに、夜だとこんなライトアップがされています…

ライトアップされた高岡大仏

閑話・途中で降り立った駅で〜小松駅編〜
当日は台風のあおりを受け、JR北陸本線が近江塩津〜敦賀間で不通、特急が軒並みストップしていました。
ここから福井に移動するのに特急を使うはずが、急遽普通列車で移動することに。

時間の関係で、小松駅でストップしたわけですが、ここで目を引いたのが重機で有名なコマツの本社。
駅の横に重機が所狭しと並んでいるわけですから、目につかないはずがありません。
モニュメント的に駅前広場と思しきところに鎮座しているでっかい重機は、もう感服という感じでした。

世界のKOMATSU

そして反対側の広場では、正式には何かわからなかったものの、よさこいソーラン的な感じのお祭りをやっていました。
乗り継ぎだったので広場に出ることはできなくて残念でしたが、コンコース脇から楽しませてもらいました。

北陸側って、八尾の「おわら風の盆」等を筆頭に、城端のお祭りもそうですが、どこへ行っても、こういったお祭り・踊りとかが盛んに行われている印象があります。
また、さきほど触れた庭園・公園がしっかり整備されている印象もあって、これも江戸時代の前田家の時代に由来する部分があるのかなと感じながら文化にふれてましたね。

丸岡城
そして次は福井県に場所を移し、国宝・丸岡城へ向かいました。

バス停からはやや離れていて、少し歩くとだんだんと丸岡城が見えてくるのですが、見えてきたときの「あ、城だ!」という感動がすごかったですね。
本当に町中に存在する城で、堀も残っていないので、けっこうインパクトあります。
周囲に寺院があって、そこからの眺めがよかったです。

寺院からの眺め(ズーム)

外から見るとこんな感じになっています

丸岡城へ

天守閣は決して大きくありません。
ただ、階段を上るのに縄をしっかり掴んでいかないと登れない城ってのは、久しぶりな気がしました。
現存する天守閣の中では最も古いものとされていて、確かに外観的には『古くていいお城だなあ』という感想がドンピシャで当てはまる、そんなお城なのですが、手入れも行きとどいていてしっかり保存されている感がありました。

丸岡城

さて、これで「現存十二天守」をすべて制覇したことになるのですが…
あまり実感はわきませんね。
もう少し経ってから、実感が出てくるのかもしれません。


ここから駅に戻る際に、来たバス停とは違うところでバスに乗ることになっていて、ただその場所がいまいちつかめなかったんですよね。
それで、近くの売店のおばちゃんに聞いて場所を教えてもらったのですが、そのときに時間を見ながら
「発車は○○分だから、まだ間に合う
と背中を押されて、バス停まで急いだのがとても印象に残っています。
この瞬間から、今回の旅の合言葉は『まだ間に合う』になりました。

城近くにあった、これはなんと…電話ボックスだったりします

閑話・途中で降り立った駅で〜芦原温泉駅編〜
今回も降り立った駅の話。
芦原温泉駅に行ったことがある人ならお分かりかと思うのですが、あそこ、どでかく「ちはやふる」の看板があったりするんですよね。
登場人物の一人、新の出身地という設定なのですが、駅前で降りても色んなところにちはやふる関係の看板なんかがあったりして。
ちはやふるってどうしても近江神宮のイメージがありますが、舞台はそういえば東京ですし、このあたり広がりがあるんだなあと思ったりもしました。

あらぶってるJR芦原温泉駅

ちはやぶる

石動
そして富山に戻りながら、この日最後に寄ったのが、石動(いするぎ)。
そうです、true tearsのメインヒロインにして真の主役、石動乃絵の名字の元になったところです。
時間ない時間ないと言いながら、その中でも他の地点を削ってでも行きたかったんです、ここに。

あいの風とやま鉄道 石動駅

市としては小矢部市になります。
観光地はあるのですが、駅から徒歩圏内にはなかなかないんですね。
ただ、駅の回りを歩くだけでもいい。
そう思って、いろいろ歩いてみました。
決して、栄えている町では
特急が止まるわけでもなく、もちろん新幹線の駅はない。
ありません。
でも、あの雰囲気は、よかったですよ。
うまく説明できないですけど、わたしの中の”よき地方都市”って、まさに石動だったなと思います。

石動と名前が付いていたので…


高岡駅にて

朝、雨晴にて
翌日は、私の旅ではもうおなじみの”朝駆け”で、まずは氷見の、終着駅のさらに先の、ある地点を目指します。

途中でどうしても寄りたかったのが、雨晴海岸。
true tearsのモデルにはなっていると思うのですが、明確な背景地にはなっていません。
ただ、ここはとても海岸が綺麗で有名だったので、ぜひ見たいなと思って。
ここは観光地としても名前が通っているようです。

雨晴海岸

この日は台風一過ということもあって、非常に海は穏やか。
海岸に降りる階段とか、幾つかぐっと来るものもあり…
気付いたら次の駅まで歩いてました。
なかなか距離はありましたね…

薮田バス停
氷見駅でバスに乗り継ぎ、目指したのが…「薮田」。
阿尾の浦よりも北にあるので、観光的にも、ほぼ無名です。
ここに何があるかと言いますと…

あるんですよ、true tearsに出てきたバス停が、交差点が!
交差点は、10話の比呂美を追いかけるシーンで。
バス停は、最終話の乃絵とのシーンで。

双方とも、物語のクライマックスと言える、印象的な場面として描かれています。

薮田交差点

加能越バス 薮田バス停

もちろん、モデルになったということで、アニメどおりにあるわけではありません。
違いはもちろんあります。
でも、この地で、true tearsに想いを馳せることができて、よかったなと思います。

true tearsの舞台背景としての聖地は、後に行った城端になるのですが、城端にあるのはあくまで印象的な場面で、印象的な場面は実は城端にはそれほどないというのが、なかなか徹底しているところかなと。

比美乃江公園へ
ここからは、バスの時間もだいぶ開くので、比美乃江公園を経由して駅まで歩くことにしました。
なお普通の人はバス・タクシーを使ったほうがいいくらいの距離ですので、悪しからず…

それにしても、この海岸線はとてもいいです。
あまり意識してませんでしたが、阿尾付近の海岸線もアニメの中で使われたみたいですね。
いつまで見ていても飽きない、そんな海でした。

阿尾付近

阿尾付近その2

そして、比美乃江公園。
最近整備された公園で、展望台に上ると富山湾が一望でき、晴れた日は立山連峰が望めるようです。

比美乃江公園

比美乃江公園展望台

これ、由来は比美の江、つまり比美(昔は氷見を比美といった)の港って意味なんだそうですが…
true tears的に見ますと
比呂美 乃絵
  ↓     ↓
比 美 乃 江

こうなるわけで。

公式読本などでは否定されていますが、こういった縁を考えると、いろいろ思うところがあります。

展望台から薮田方面

比美乃江大橋

氷見の元になった比美町という地名は今でも残っています

城端へ。
そして今度は氷見線、城端線を終点から終点へと乗り継ぎ、城端線の終点、城端へ。
true tearsの聖地として有名ですが、元々は浄土真宗大谷派の善徳寺を中心とした寺町になります。
曳山祭やむぎや祭りなどがあり、また最近では五箇山や白川郷など世界遺産への玄関口にもなっています。
行ってみるとわかるのですが、決してアニメの聖地に特化した町ではありませんので、これは最初に書いておこうと思います。
観光客も、お寺や街並みの観光を中心とした”小京都”をお目当てにしている方が大半でしたしね。

城端線の終着駅、JR城端駅

城端観光案内所
JR城端駅内にある観光案内所は、観光案内所というより「true tears情報基地」のようになっています。
許可を取って撮影させていただきましたが、ご覧のとおり。

城端観光案内所の様子

観光案内所その2

観光案内所その3

観光案内所その4

観光案内所その5

見てもらうとわかるのですが、決してtrue tearsに特化しているわけではないのです、
P.A.Worksの他の作品は、聖地巡礼で有名になった、P.A.Worksには縁のない作品まで。
聖地巡礼というキーワードが詰まっているような、そんな場所でした。
これには色々思うところがある人もいるのかもしれませんが、アニメなども色々な物のごった煮のわけですから、こうやって聖地巡礼とひとくくりに纏めてしまっていたとしても、来る人がそれで盛り上がれればそれでいいんじゃないかなと思います。

善徳寺とその周辺
物語の舞台として多く登場しているのが、善徳寺とその近くの交差点、そしてむぎや祭りの練習会場ともなった善徳寺会館です。
善徳寺前の信号を起点に、物語に登場したところがいくつも見られました。

善徳寺前交差点その1

善徳寺前交差点その2

善徳寺前交差点その3

善徳寺前交差点その4

善徳寺前交差点から善徳寺方面

善徳寺前交差点から善徳寺方面その2

善徳寺前交差点の歩行者用信号

善徳寺前の看板

善徳寺は現在修復中のため、説明を聴きながらでないと回ることができないらしく、時間の関係で断念。
善徳寺会館も、多くの人が来ていたため静かな感じではありませんでしたが、写真には収めました。

善徳寺門前

善徳寺前

善徳寺会館

善徳寺会館その2

善徳寺会館その3

そして善徳寺の裏手に出ますと、こちらも通学路でおなじみの道や、作中でなんとセフレ等があります。
巡礼の頭で来ると違和感があるんですが、実は駅前からまっすぐ歩くとなんとセフレとかコンビニ、ドラッグストアなどが並ぶところにたどり着くんですよね…
そこに住んでいる人は駅前からまっすぐ歩くし、観光客は左に曲がる、というのがよくわかる構図になるかと思います。

善徳寺裏の川

善徳寺裏の川その2

善徳寺裏手

善徳寺裏の坂

Aコープ なんとセフレ店

神明宮。帰ってきてからわかったのですがあのシーンの舞台だったのか

常念寺

城端の町並み
美観地区や重伝建になっているわけではないのですが、城端は古い町並みが受け継がれながら残っています。
普通の人が見ても、この光景は観光の一つになると思います。

城端の町並み

そして巡礼的なところでは、こういった場面が思いつきます。
日常生活の中にある場所ですので、細心の注意を払って訪れてください。

左は食事処、右は洋菓子店です

南砺市起業家支援センター
P.A.Worksが入るビルになります。
この日は休日でしたが、たぶん返上で働いてるんじゃないかと…
お疲れ様でございます。

P.A.Worksが入る南砺市起業家支援センター

看板

じょうはな座で特別住民票を
そしてそのあい向かいにあるのが、じょうはな座。
本来はイベントを催したりできる多目的施設なのですが、true tearsにまつわる「特別住民票」を発行してもらうことができます。
私も喜び勇んで発行してもらったのですが、帰ってきてみてみたら、欄外に「」と書いてあってひっくり返りました。
たぶんこれ、本物に近いのでは…

じょうはな座

ここでちょっと聞いたところによると、未だに「特別住民票」を求めてくるお客さんは多いみたいです。
もう7年以上も前の作品がまでも一役買っているってのは、とても大きなことだと思いますね。
もうかつてのブームはないかもしれませんが、ちゃんとここに、作品が根付いているんです。

なお、ここで伏線が一つ。
残念ながら、このとき城端曳山会館は耐震工事をしているため閉館中だったのですが、ここで「もしかすると一部は見れるかもしれない」という話を聞き、後に行ってみることにしました。


いちおう、舞台の一つである城端中学校の近くにも行ってみたのですが、学校の用途で使われているようだったので引き返しました。
実際に行ってみて、舞台になった所から門まで結構距離があるので、あそこで写真って撮れない気がするんですけどね…
建物の壁は見えましたが、入口が階段になっているかとかはわかりませんでした。

じょうはな織館
そこから市街に戻る感じで、じょうはな織館へ。
ここは、城端のかつての産業である織物についての展示がされていて、絹や織物ということでは群馬も同じなので、興味深く見させてもらいました。
この館の2階にも、true tearsの特設展示があって、そこには新聞の城端特集等も掲示されていて、「城端という地域はもともと保守的な地域で、そこでアニメを受け入れられるのかどうか」という切り口での記事もあって、とても興味深く読ませてもらいました。

じょうはな織館

ここからは完全に私見になるのですが、城端という地域がアニメに寛容かというと、たぶんそうではないんです、今でも。
地元の伝統を守りたいというところと、外から来る伝統をあまり知らない人というのは、やはり”水”と”油”で。
やっぱり外から来る人というのは、「何を考えているかわからない」というところがあって、やっぱりそれは不安要素なんだと思うんですよね。
true tearsのファンが”許容”されているのは、マナーが悪くなくて大きな問題が起こってないから、そこに尽きるんだと思います。
その意味では、城端はアニメで町おこししている町ではありません。
今でも善徳寺のある町であり、越中の小京都なんです。
しかし、アニメというコンテンツがあって、曳山祭やむぎや祭といった伝統があって、そこに新たな人が交じってくる。
そこで混ざる。
水と油は決して混ざって別物にはならないけれども、ぐるぐるかき混ぜている間は混ざっているような感じになる。
そういう状態なんじゃないかと思うんですよね。

旅先ながら、そんなことをふと考えたり。

城端曳山会館
さきほど、じょうはな座で伏線がありました。
もしかすると展示から見れるかもしれないなあと思って開館まで引き返して、やっぱり開いてなくて駄目かと思ったその瞬間。
係員の方が気づいて、「一部ですが見れますよ」と。

城端曳山会館の壁

中に入ってみてみると、そこにあるのは素晴らしい彫刻と金箔で彩られた曳山の数々。
この地域では、高山もそうですが京都の祇園祭も含め、こういった山車がある地域はとてもおいのですが、その中でも”豪華絢爛”さでは群を抜き、全国で最も豪華な曳山と言われているそうです。

閉館中という話だったので、もう見られないという前提で居たのですが、これはありがたかったですね。

城端の一本入ったまち並み
最後に、城端の飾らない景色をお届けして、城端編をひとまずしめたいと思います。






















城端というのは、アニメ以前から観光の町だったんだと思うんです。
だから、表通りもある程度装ってしまっている。
ただ、ひとつ路地を入ったとき、私はこっちのほうがちょっと感動したんですよね。
ああ、これが城端か、と。
このイメージが城端と思ってほしくない人はいるのかもしれませんが、私はこの街並みが大好きでした。
なんでtrue tearsにでてこないの、と若干憤ってしまうくらい。
今から城端に行く人は、ぜひこの風景を見てほしいです。

井波別院 瑞泉寺へ
ここからコミュニティバスに乗り、この日最後の目的地、瑞泉寺へ向かいます。

井波に降り立ったところにこの彫刻

ここで目を引くのは、立派な山門とありとあらゆる建物に施された木造彫刻。
井波は参道に彫刻の職人さんが軒を連ねているほど木造彫刻が盛んな地域だそうで、瑞泉寺に施された彫刻は、この井波職人の手によるものなんだそうです。

井波別院への参道

瑞泉寺

瑞泉寺山門

この彫刻

本堂の中にも、立派な彫刻と豪華絢爛な金箔が。
そうなんです、城端の曳山に非常に近いんです。
あれ、と思って聞いてみたところ、城端と井波は地域的にもルーツは同じようなんですね。
このあたり、地域性をうかがわせる話でした。

瑞泉寺本堂

太子堂

社務所に当たると思しき所


なお、帰りにまた別のバス停で乗ろうとしたところ(前日のデジャヴ)、この日はお寺のお祭りの関係でそのバス停が使えなくなっていて、観光案内所で臨時のバス停を教えてもらい、その時に
「○○分ですから、まだ充分間に合いますねえ」と。
なんかもう、今回の旅こんなことばっかりでした。

城端や井波がある南砺・砺波地域は、景観としてもすごくいい所が多いんですよね。
バスに乗って移動するその風景だけでも、観光になりえる、そういったところでした。

ひぐらしの故郷、白川郷へ
最終日は北陸を離れ、「ひぐらしのなく頃に」の舞台になった白川郷に。
前日もお世話になった城端まで行き、そこから世界遺産バスに向かって白川郷を目指します。

白川郷

「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として世界遺産に登録されている白川郷。
これまで五箇山を訪れたことはありますが、白川郷は今の今まで行ったことがありませんでした。
当初、ルート的に見ても白川郷を訪れる予定はありませんでしたが、バスが出ていると知ってこれは行かなければと思い、無理矢理でしたが予定にねじこみました。

入江診療所、解体
白川郷に着いて、まず目に入ってくるのは入江診療所こと白川診療所なのですが…
解体されてました。
監督、何かやらかしたんでしょうね…
(別の場所に移ったそうです)

元・白川診療所

舞台
気を取り直して、先ずは展望台に向かうことにします。
そこに向かうまでに、いくつか有名なスポットがありますのでご紹介しますね。

ひぐらしにも背景として登場した、それぞれの家が、白川郷の入り口からそう遠くないところに点在しています。
もちろん、これらの家には今も人が住んでいることが多いですので、あまりクローズアップはできないのですが、資料ということで…

公由家

園崎本家こと和田家

レナの家A

レナの家B

リカちゃんハウス

リカちゃんハウスその2

リカちゃんハウスその3

嘘だっ!坂

森への入り口

北条家

通学路

公由家の風景なんか、まさに日暮らしで見たあの風景、という感じでしたね。
このあたりまで来て、「嗚呼、白川郷に来たんだな」という実感がわいてきました。

展望台へ
ひぐらしと聞いて、このイメージが頭に浮かぶ人も少なくないはずです。

荻町展望台からの風景

白川郷には展望台が2つあって、一つが「荻町展望台」、もう一つはドライブインである「天守閣展望台」です。
ひぐらしでは荻町から撮った写真が使われていますし、また天守閣からの眺めも絶景です。

梨花ちゃんお気に入りの場所

デート現場

天守閣からの風景

白川郷は、どこから写真を取っても絵になりますが、他の合掌造り地域に比べて知名度が圧倒的にあるために人は多いですし、いろいろお店を営んでいるところも多くて、純粋な合掌造り集約というのとはちょっとイメージが違うかなと思います。
その意味では、上から獲った風景のほうが、白川郷って感じがするなとは、勝手に思いました。

通学路

通学路

通学路

通学路


白川郷の風景

和田家(園崎本家)
重文にもなっている合掌造りの家で、ひぐらしでは”園崎本家”として使われました。
なかには、ひぐらしで印象深い場面の元になった光景がたくさん。
白川郷に寄った際にはまず外せない見学場所でしょう。
和田家

居間

居間その2

和田家から見た白川郷

(ひぐらしでは)地下への階段

長瀬家
白川郷は、そこまで広いわけではないのですが、じっくり見るとあっという間に時間が立てしまいます。
合掌造り集落でもう一か所見るとすると、この長瀬家がいいでしょう。
内感もさることながら、”拷問具”や”学校の屋根”が垣間見えるのもこの家ならではです。

事件背景

長瀬家の廊下

拷問具の元です

学校の屋根

鞍です

通学路

通学路

天龍宮
ひぐらしに関係はないのですが、”竜宮”なので。

天龍宮

白川八幡神社(古手神社)
古手神社の元になった八幡神社です。
これはもう、雰囲気ぴったりですね。
どぶろく祭とかをやっている神社でもありますので、このあたり”原作と一致”といってもいいのではないでしょうか。

白川八幡神社













なお、白川郷を見に来た人は9割方この神社には寄らないので、ここに来た人はたいていがひぐらしの巡礼だと断言できますね。
私がいる間にも何組かいらっしゃって、絵馬なんかを見て行かれました……

9割方ひぐらし

雛見沢名所案内

通学路

合掌造り民家園
ここに来た時点で残り時間が短くなっていたのですが、どうしても見たいものがあって入りました。
古い合掌造りの民家が”野外展示”されていて、中に入ることもできます。

合掌造り民家園

色々、元ネタになった背景があったりしたのですが、全部は見れませんでした。
ただ、この風景だけは見ておきたかったんです。

園崎庭園。
作品でもかなりのポイントで登場したところになります。
イメージだと、もっと大きい庭園を想像していたのですが、実際には家一軒と一つの池だけなんです。
でも、風情はたっぷりでした。

園崎庭園


やや時間が足りないところもありましたが、ひぐらしの舞台になったところは大体回りました。
のどかな白川郷と、殺伐としたひぐらしだと、やっぱりイメージにズレはあるのですが、ここに梨花と沙都子はいそうですね。

そもそも、ひぐらしの作品が世に出たのが2002年。
メディアミックスはされていますが、それからもう、13年が経っています。
もちろん、舞台としては変わってしまった所もあります。
でも、そのたたずまいは変わっていません。
そして、新しいファンが、今でも巡礼に訪れている。
これって、すごいことなんじゃないかと思います。

また、白川郷についてはもう一つ、外国人のお客さんが多かったんです。
それも、メインになる高山からとか、金沢からとかじゃなく、普通に富山経由で来る人も少なくないんですよ。
このあたり、私の中でも結構なカルチャーショックでした。

瑞龍寺
最後は、高岡に戻って瑞龍寺へ。
富山県内にある、唯一の国宝です。
ちょうど高岡駅と新高岡駅の間にあって、高岡駅の南口には「瑞龍寺口」と書いているくらいなので、迷うことはまずないでしょう。

真っ先に飛び込んでくるのが立派な山門。

瑞龍寺山門

敷地を取り囲むように張り巡らされた回廊。

仏殿

法堂

回廊内部

そして、敷地いっぱいに広がる緑の芝。

緑の芝生

確かに、寺社仏閣は自然を尊ぶものではありますが、こんなお寺、見たことがありません。

茶室から見える庭園

作りとしては永平寺に近い感じでしょうか。
中心に仏殿が、奥に法堂があって、その回りを回廊が固めている感じになっているのですが、どこを取っても手入れが行き届いているのがよくわかりました。

まとめ
色々詰め込みすぎましたが、沢山見て回れたので良かったです。

旅行中に新たに出てきた裏テーマ「まだ間に合う」は、本当に旅行中の判断に大きく影響しました。
ふつうは「時間がないから行かなくてもいいや」と思うところを「まだ行ける!」と頭の中で思って行った場所がいくつもありました。
ただ、次回は、もう少しゆったりした旅にしたいです…

今回、偶然の遭遇も含め、ある意味巡礼が多かった旅でもありました。
true tearsにしても、ひぐらしにしても、かなり前の作品になります。
下手すると忘れ去られてしまうような、それだけ時間が経っているのですが、それでもいまだに巡礼者が後を絶たないというのは、一つ希望だなと思いますし、同志に声をかけることはありませんでしたが、少し嬉しく思いました。


この旅では、その地域の歴史や文化、伝統にほんの少しだけ触れられて、自分自身でも考えるきっかけになったなと思っています。
観光地に行く、そのスポットに行く、おいしいものを食べる…
きっかけはそれでいいんです。
そこで、その地域の文化がどういったものなのかを感じて、いろいろな学んでくる。
それが本当に大事なんじゃないかなと思います。



執筆 2015年7月21日
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