でっかいどうサイハテ周遊記

北海道に行きたい、と思ったのはいつのことだったでしょうか。
もちろん、行こうとすれば日帰りだって行けるような今日この頃ですが、せっかくなら長期間行きたい。
そしてその機会が巡ってきたのが、まさに今夏でした。

北海道といえば飛行機で行くのが一般的かもしれませんが、今回は飛行機がべらぼうに高かったので電車旅となりました。
片道2万とかありえん・・・

当初は函館・札幌・小樽の三都をめぐる予定だったのですが、
ある時期から「宗谷岬」という言葉が頭から離れなくなり、宗谷岬を目指すことになりました。
そして、乗り継ぎの妙もあって、こちらもかねてから行きたかった竜飛岬にも行ける日程となったので、
やや強引ではありますが、ひとまとめで巡ってきました。

そんなこんなで、
竜飛岬は「雲の向こう、約束の場所」「CLANNAD」、
稚内は「ハチミツとクローバー」、
小樽は「最終兵器彼女」、
そして岩内は「月陽炎」と、
割とメインのところを回っているにもかかわらず、聖地巡礼色の強い旅となりました。


今回は、いいこともそうでないことも沢山あった旅でした。
ここのところ、トラブルもなくスムーズに進んでいた一人旅なのですが、今回はそうもいかず、
色々なことにぶつかりながら前に進んだ旅だったのかなあと思います。
今となって振り返ってみれば、かなりいい経験をしたんじゃないかなあと思っています。

エピソードがたくさんありすぎて、旅行記だけでは書き綴れないでしょうし、思い出せないことも沢山あります。
ただ、それでいいとも思っているんです。
それぞれ一つ一つが、財産になるような経験でしたから。
今後、思い出す度に断片的にでも書けたらいいなあと思っています。

それでは、大まかな流れは以下に。


1日目
スーパー白鳥
北海道に行くためには特急「スーパー白鳥」に乗るのですが、これが見事に私の好きなグリーンカラー。
テンションが上がって思わず撮ってしまいました。
…と、撮り鉄じゃないですよ?
ちなみに列車内では扇風機がフル稼働していました。

白鳥なのに緑

津軽線からの眺めも非常に良くて、
田舎独特のワクワク感がありました。

津軽の車窓から

蟹田
青森から津軽線に抜ける際の乗換駅のある町です(現在は外ヶ浜町の一部)。

到着する前から蟹田の沿岸を電車が走っており、どうしても生で海を見たくなっていて、
蟹田についた途端、海までダッシュ。
陸奥湾になるのでしょうか、波もなくきれいな海でした。
乗り継ぎの間を利用した強行でしたが、見事成功でした。

蟹田から臨む陸奥湾

現地の人と話をする機会もあったのですが、
とにかく青森の人ってあったかくて、話していて安心できました。

竜飛岬
三厩から外ヶ浜町営バスを乗り継いで1時間弱、津軽半島の突端、竜飛岬です。
公共交通では非常に便が悪いのですが、車で来る観光客が多いらしく、かなりにぎわっていました。

竜飛岬

晴れていたので、北海道が「ごくふつうに」見えました。
岬ということで、海なんだけど山という少し不思議な感覚でした。
海も山並みもどちらも素晴らしいんですよね。
昨年訪れた弥彦を思い出しました。
よく整備された弥彦だと思います。

海の向こうは函館

竜飛岬から風車を臨む

さて、竜飛岬と言えば「海の向こう、約束の場所」と「CLANNAD(アニメ版)」の聖地としても有名です。
岬からの風景はもはや言うべきであらずですし、
役人の間違い(怠慢)から生まれた名所である階段国道も、不思議な魅力がありました。
それに便乗して「階段村道」なるトンデモ村道もありましたが、
こちらは実にアジサイが綺麗で、「やりやがったな」という感じです。
階段国道といい義経寺時の階段といい、竜飛には階段が多いんですよね。
岬という地形が関係しているのでしょうか。

全国にここしかない階段国道

階段国道の登り口

便乗した階段”村”道

そして鳴りやまない津軽海峡冬景色(2番)。
石川さゆりもお疲れ様でございます。
竜飛岬灯台は、中には入れないようでしたが大きい灯台でした。

♪たぶんあれが竜飛岬北の外れと〜

竜飛崎灯台

竜飛はもともとは漁港の町で、確かに海産物が美味しかったです。
全体的にのどかで、山(岬)の良さ、海の良さ、緑の良さ、全て複合した良さがありました。
ここだけを目的として旅行しても様になるくらいの、そのぐらいの観光地です。
また行きたいです。

三厩駅
「みんまや」と読みます。
一日に電車が5往復しか発着しないという地方ローカル線らしくもありますが、
竜飛岬の玄関口であり、津軽半島最北端の津軽線終着駅でもあります。
線路が一本に合わさって車庫に伸びて行くのがたまらなく好きでした。

津軽線の終着駅、三厩

駅ノートに、どうやら雲の向こう巡礼とCLANNAD巡礼を兼ねて訪れているらしきファンがいて吹きそうになりました。

青函トンネル
本当にワクテカが止まりませんでした。
この津軽海峡越えによって、本州、四国、九州、北海道の4島を制覇したことになります。
おそらく、青函トンネルに入った瞬間の破顔は見ていられなかったんじゃないかなあと思います。

特急内に貼られていた青函トンネルの図式

函館
はるばる来たぜなんとやら。
函館駅の作りが似ているということもあるのでしょうが、福岡の門司港駅みたいだなあという既視感に襲われたりなんだリ。
あと、函館に入っても暑かったです。
この時は、その暑さが稚内以外で継続されるとは夢にも思っていなかったのです…

函館教会群
若干時間が余ったので、当初の予定になかった教会群を少しだけ見て回りました。
調べてもいなかったため、どの教会が有名でどの教会が綺麗でどの教会が空の境界なのかとかが分からなかったので、手当たり次第に見てきました。
デジカメのパワー不足でロクに撮れてません。

これは確か普通の施設だったはず…


教会群




函館山

まずはこちらをご覧ください
正直、ここまですごいとは思っていませんでした。
雑誌で見るのと同じような夜景がそこには広がってました。
確かにこれは百万ドルの夜景ですわ。

個人的にヒットだったのは、イカ釣りの『いさり火』。
夜景とは少し違った幻想的な趣があってよかったです。

いさり火

展望台は人がごった返して動かない状態でした。
ある人が譲り合いの精神を謳ったところ、それに呼応するようにして列が動くようになりましたが、本当そのとおりだと思いました。
譲り合いの精神って、大事ですよね。
本来、この手の誘導は係員がしなくちゃいけないんじゃないかなあとも思いましたが…

赤レンガ倉庫
函館にも赤レンガがあります。
流石に日は落ちていたのですが、ライトアップが綺麗でした。

赤レンガのライトアップ

こちらは船のライトアップ

2日目
五稜郭
明治時代の遺構はほとんどなく、公園として整備されている感じでした。
箱館奉行所が最近再建されたようです。
訪れたのが早朝だったので、皇居ランならぬ「五稜郭ラン」のランナーが、かなりの数いました。


五稜郭









箱館奉行所

地上から星型が確認できるのはこの2枚くらいか


五稜郭タワー

外から見た五稜郭タワー
ある意味ではこちらの方がメインかもしれません。
イカ娘タワーロボとイカール星人の戦いがある意味有名になっていますが、こちらは五稜郭を上から見渡せる展望台になっています。
この上からの眺望が素晴らしいですね。
一応写真も撮っていますが、やや高さが足りないのか全体は入らない感じなので、ぜひ登って目に焼き付けてもらえればと思います。

タワーから見下ろす五稜郭。見事な星型である

なお、展示されている「五稜郭の成り立ち」的なパネルはよく出来てました。
コミカル4コマはちょっと泣けます。

函館本線

大沼(沼者/プロ野球)


八雲(紫/東方プロジェクト)


長万部(うしゃまんべ!/リトルバスターズ!)


登別(登別カルルス!/あずまんが大王)

という一部の層にとってはネタまみれの路線です。
・・・さらに先に進むと南千歳や千歳もあるので…

(千歳みどり/グリーングリーン)

この路線は基本的に海がすごいです。
そして前述の大沼も、とても大きくて幻想的です。
そして言わずもがな、自然が素晴らしい。
正確には森林なのでしょうが、北海道のそれは森とも林とも山とも言い難く、まさに自然という感じでした。
電車で走っているだけで立派な観光になるという、北海道らしい、お手本みたいな路線です。

大沼

太平洋?

たぶん伊達紋別あたり

とかち

札幌
暑かったです。

旧札幌道庁
立派な建物でビックリしました。
前々からガイド等で写真を見ていたものの、あれほど荘厳で格式高い建物だとは思っていなかったんですね。
国会議事堂や旧岩崎邸見たいな感じですよ。
入れる部屋は少ないものの、一見の価値はあります。
ちなみに現在は観光名所と合わせて、文書館として使われているようです。

旧北海道庁

入口から

札幌時計台
「日本三大ガッカリ名所」と言われたりしていますが、割としっかりした古い建物ですよね。
決してガッカリではありません。
期待が膨らみ過ぎてのがっかりという意味だったのかなあと思います。
やりようによっては、本当にこれだけでも戦えますよ。

時計台

大通公園
テレビ塔があるその一筋がそのまんま公園になってます。
都市のど真ん中にいきなり公園が出現する感じなのでビックリしました。

テレビ塔

大通公園の噴水

4丁目あたりから撮った写真。大通公園全体はまだまだ序の口です

ちなみに、テレビ塔は夜間ライトアップされます。


羊ヶ丘展望台(クラーク像)
札幌中心部からはやや離れて、「Boys be Ambitious(少年よ大志を抱け)」で有名なクラーク像のある羊ヶ丘展望台です。
クラーク像は予想の数倍規模ででかくて、なるほどこれなら大人数写真を撮っても大丈夫だなと思ったり。

「少年は大志を抱く」とすると小説のサブタイトルっぽい

羊ヶ丘自体が広大な丘陵になっていて、雰囲気が非常に良かったですね。
まさに北海道はでっかいどう。
羊も実際にいて、モチーフの教会などもあり、なんと札幌ドームが見渡せます。
日ハムが北海道に移転した記念として、選手の手形碑などもあったりと、見どころはたくさんありました。

ちなみにこの丘陵ではジンギスカンが名物だったリします・・・

なにかの教会


日ハム手形
新庄

まさかの画伯


宗谷本線の車窓から

3日目
稚内
霧の摩周湖ならぬ「霧の稚内」でした。
北海道に入ってから、初めて「涼しい・寒い」と感じたのはここでした。
そしてその後、涼しいと感じることはなく・・・

アイヌ語の「ヤムワッカナイ(冷たい水の出る澤)」が語源。
キリル文字が町中に溢れているなど、まるでロシアに来たかのような錯覚に襲われますが、
南樺太との交易で大きくなった町だという歴史があったりします。

北防波堤・ノシャップ岬・宗谷丘陵
定期観光を使って、最北端の町、稚内を巡ることにしました。
有名な建築家が設計したという北防波堤は圧巻。
ノシャップ岬は野寒岬と書くようで、島根県の日御碕灯台に次ぎ日本2位の高さ42メートルを誇るノシャップ灯台を擁しています。
ノシャップ岬からは晴れている時は利尻島や礼文島を臨むことができるのですが、この時は霧が出ていて見ることができず。
しかし利尻島の利尻富士については後に見ることができました。

北防波堤

北防波堤を中から

氷雪の門

南極犬ジロウの像

ノシャップ岬


ノシャップ灯台

はるか遠くに見えるは利尻富士

風車が立ち並ぶ宗谷丘陵も悪天候のためあまり見えず。
ただし周氷河地形については辛うじて見ることができました。

宗谷丘陵・周氷河地形

平和公園・世界平和の鐘

大韓航空機慰霊碑・祈りの塔

あけぼの像(横綱じゃない方)

旧海軍望楼

子育て平和の鐘


日本最北端の地碑


間宮林蔵像


”N”


裏側はこうなっている

宗谷岬
そして北海道の最北端に位置する宗谷岬です。
現在、現実的に行くことのできる日本の最も来た後、ということになります。
択捉島の実質復帰すればそちらのカムイワッカ岬が最北端なんですけどね。
「ハチミツとクローバー」中で、竹本君がチャリ旅で目指した日本のてっぺんになります。
この地を目指してのライダー・サイクラーもかなり多かったです。
ハチクロ云々より、それ以前から多いという感じですが。

やはり霧がかっていたために、樺太(ロシア・サハリン)の島影は見ることができませんでした。
見えた暁には、樺太ーと叫びたかったんですけどね。
その意味では本当に残念でしたが、これでよかったのかもしれないなあとも思っています。

それでも、最北端を示すモニュメントはバッチリ訪れ、普通の観光客は撮らないだろうなあという撮り方もしてきました。
ただ単に三角に見えるかもしれませんが、かなり複雑な作りになってるんですよ、これ。

そして忘れてはならないのは間宮林蔵先生。

稚内駅
こちらは正真正銘の日本における最北端の駅ということになります。
ちなみに日本最南端のJR駅は西大山駅。

鉄道最北端の地


何かあった






すすきの

また何かあった

札幌に戻って、最大の歓楽街であるすすきのへ。
ある意味東京より栄えているんじゃないかという感じでした。

「すすきのビル」があるこのあたりが、すすきのらしい風景か

4日目
地獄坂

地獄坂
「最終兵器彼女」でおなじみ、シュウジとちせが通う学校へ向かう道にある急な坂のことで、実在します。
ちなみにこの坂の先にある小樽商科高校が学校のモデルとなっています。

地獄坂という名のとおり、何と斜度が10度です。
旭展望台までひたすら登りなのですが、地獄坂が一番斜度があるかもしれません。
そして、どちらかというと下るときのほうが地獄でした。

旭展望台
小樽にある、「最終兵器彼女」における聖地中の聖地と言ってもいい場所です。

旭展望台に向かう道は、地獄坂をはじめとしてひたすら登っているため、結構体力を消耗しますが、
展望台の入口についた瞬間、心の置き場をどこに求めていいのかわからないような感情に襲われ、そんなことはどこか吹っ飛びました。
本当に、サイカノの全てがここに詰まっているんですよ。
タイルの古び方はまんま原作どおり。
一時期あったらしい落書きはどうやら塗り直されているようです、お疲れ様です。
ここから一望できる小樽の風景ははとても素晴らしくて、こんなところがあればそりゃ作品に出来るなあとさえ思いました。
シュウジたちが登った裏道なるものも見受けられました。

旭展望台

展望台から見た小樽の町

タイル

ああ、なんか懐かしい

展望台を外側から

手宮線跡
小樽と言えば運河ですが、そこへ向かう途中に手宮線が走っています。
今は廃線となっていて、何と線路だけ残っているんですね。
かなりきれいな状態で残っていて、人が歩くこともできます。

旧手宮線跡

小樽運河
日本ではめったに見ることができない風景が、そこに広がっていました。
蔵の町、水路の町は日本中に数あれど、ここまで「運河」という雰囲気を持ち合わせたところはありません。
小樽が運河だけでこれだけ人を集められていることがよくわかります。
倉庫に書かれている文字はバリバリの日本語のはずなのに、ヴェネツィアっぽい雰囲気を醸し出しているのがなんとも不可思議です。

ザ・小樽運河

これでもヴェネツィアっぽい

小樽運河を下から

北運河
そして、あまり注目されないもののその小樽運河の北にある北運河は、港町であるところの小樽のありのままの姿が垣間見えるところです。
テレビドラマなどで死体が打ち上げられる場所としても有名ですね。

北運河



廃墟?

その他の小樽観光地
まずお勧めしたいのが、北運河のさらに向こうにある「旧日本郵船」。
外観はもう完璧。
内部についてももドラマとかエロゲで使われそうなたたずまいです。
政府会談にも使われたことのある由緒ある場所だったりします。

旧日本郵船

支店長の出入り口だったそうな

素晴らしい階段

次に、北一硝子または北一ホール。
大規模なガラスのお店(コメ兵みたいなもの)にもかかわらず、内装は思わず写真を撮りたくなるほどの凄さ。
双方とも、何も買わなくても店の人に言えば内部写真を撮らせてくれますので、お試しください。

北一硝子

北一ホール

また、オルゴールの店がたくさんあり、
とある店ではかなりの曲種があり、エヴァは予測できたけどサイモン&ガーファンクルまであってこれ狙ったやつ誰だという感じでした。
有名なのは、「オルゴール堂」で、1号館と2号館があるのですが、
商品を売っている1号店よりも、博物館テイストだった2号店の方が好きでした。

小樽オルゴール堂2号館内での実演

※これもオルゴールです

古いオルゴール

メルヘン交差点

小樽オルゴール堂1号館



レトロスペクティブ小樽













「北のウォール街」とも呼ばれる旧日本銀行小樽支店は、残念ながら外壁工事を行っていてその姿は見ることができませんでしたが、
中の展示については、数を絞っているものかなり興味深い展示ばかりでした。
外装工事しているから…と敬遠されがちですが、個人的には大プッシュです。

旧日銀(改装中)



小樽の町並み






岩内神社
小樽からバスを乗り継いで、海沿いの町、岩内。
ここには、「月陽炎」の有馬神社のモチーフとなった岩内神社があります。

岩内神社 一の鳥居

二の鳥居

縣社 岩内神社

原作ほどの高さではありませんでしたが、石段があります。
美月がこけた階段で私も見事に躓きました。

鳥居が白飛びしてます…

石段

参道を境内側から

本堂は外装工事中で、とある事情であまり写真も撮れていませんが、
お賽銭を投げたときの音は鳥肌ものでした。
月陽炎OPムービーの「ちゃりーん」そのまんまなんですもの。

岩内神社本殿

月陽炎「とんだお賽銭」参照

神楽殿

またいつかリベンジしたいです。

終わりに
北海道・青森、ともにいいところでした。

今回の旅は、他の旅行者と最も積極的に関わった旅でもありました。
一人旅同士で写真を撮り合ったり、
旭川から宗谷岬まで自転車で行ったチャリダーと出会ったり、
急行はまなすの座席確保に共闘したり…

たぶん人とかかわらろうとしたことで、嫌な思いをしたことって、けっこうあったんですけど、
今となってみれば、ホントいい経験だったと思います。

そして、リベンジしたい場所が何箇所かあります。
旅は終わらないんですね。

なんかあまりうまくまとまりませんでしたが、
一回り大きくなれた気がします。

執筆 2012年8月13日
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