北へ。(松島その他もろもろ旅行記)


これは、儚雪の空管理者、風花の1月4日から5日に掛けての旅行の模様を綴った旅行記であります。

まえがき

「以前は西に行ったから、今度は逆方面に行きたい。」
これが「次の旅行」を考える上での大前提でした。
しかし、いろいろなことが重なり、旅ができる状況になく。
また、僕が行きたがっているところがことごとく「西」にあるため、具体案も浮かんでこなかったんですよね。

そんななか、唯一といってもいいくらい、「このためだけに旅行してもいい」と思わせる場所として浮上してきたのが、
松尾芭蕉が「松島や ああ松島や 松島や」としか詠むことができなかった松島でした。

ただ、冬の東北ということで、交通手段や天気が心配されまして、やきもきしながらの出発となりました。
裏話としては、もう少し行く場所を広げて3日間の旅行にしたかったのですが、雪の影響もろもろで、2日間の日程にまとめて決行しました。



1月4日

仙台へ

今回は青春18きっぷを利用したため、普通列車を乗り継いでいくことになりました。
仙台に行くには鉄道では大きく2つの手段があって、内陸部を通っていく東北本線ルートと、太平洋岸を通っていく常磐線ルートがあるのですが、
今回は所要時間が短い東北本線を利用することにしました。
雪が積もっている光景に出くわして、なかなかそんな風景が見れないものですから、テンションが上がったり、
途中から混じってくる東北弁がよくわからずびくびくしたりと、そんなことをしながらひたすら東北本線を北上しました。

仙台駅西口。ここまで来たかという感慨があった

仙台

仙台に着いて、時間があると思い込んだことがきっかけで、当初は予定になかった瑞鳳殿を見学。
一時は判断を誤ったかなと思いましたが、後述の仙台城址のこともあり最終的に判断は間違っていませんでした。
瑞鳳殿は観光地ではあるのですが、伊達家の霊廟であること、また昭和の時代になって再建されて昔の面影が残っていないことがあり、どうかなと思っていましたが、
まあ、それなりだったと思います。

瑞鳳殿。やはり「歴史的建造物」としてはあまり魅力を感じないが、かなり色とりどりで異色の部類に入る建物

次に仙台城址。
仙台城跡、青葉城址、青葉城跡といろいろ呼び名があるここですが、残存しているものは本当に少なかったです。
目玉になるのは伊達政宗像くらいで。
あとは仙台を見渡せるという意味では展望台としては良かったですけれども。
かえって、併設してある護国神社のほうが目立っていたくらいです。
前述の瑞鳳殿と合わせて、いわゆる「ガッカリスポット」に近かったのですが、
仙台城址の自然が残っている風景については嫌いじゃなかったです。

政宗像。逆光でうまく撮れなかったなかでも唯一マシに取れた一枚

続いて、若干距離は離れますが大崎八幡宮に行きました。
天満宮ということでまかりなりにもそれなりの建造物で、はじめて観光をしている気分になりました。
ちょうど新年の初めということで参拝客も結構おり、賑わっていました。

大崎八幡宮。参拝客多し

仙台といえば牛たんということで、夕食は牛たんを頂くことに。
あたりを見渡せば至る所に牛たん屋があるんですよね。
牛たんを食べるのは初めてでしたが、予想していたのとは少し違った味で美味しかったです。
ただ、出された牛たんの量が予想よりも多くて、牛たんの量が少なく、その分別の料理が付いてくるセットにしておいた方が良かったなと思ったり、

時間は夜になり、仙台駅付近に戻って周辺を散策、というと聞こえはいいですが、歩くことに
青葉通、定禅寺通と歩きましたが、確かにどでかい通りなんですけれども、仙台らしさがあるというよりは、東京をそのまま持ってきましたという感じがしました。
ただ建物1つ1つが大きかった印象はあります。
歩いていてたまたま着いてしまったところにメディアテークがありましたが、これも外から見ただけで退散しました。
ライトアップもされていて、ガラス張りなので、外から中がよく見えるんですよね。
あとは、たまたま近くにあった仙台市役所、青葉区役所、宮城県庁を外から見てきましたが、ぶっちゃけると暗くてよくわかりませんでした。

青葉通り。流石に広い


1月5日

塩釜

「仙台・松島」だけだと何か物足りないかなと思って、塩釜にも寄りました。
塩釜神社は石段下から神社までが一気に見渡せて、この風景は良かったです。
石段は202段あったそうで、1日目ですでに疲労しきった足腰には本当に大変でした。
下りはもうこれでは駄目だろうなあと、裏参道のほうから下ったくらいです。
本当なら真っ昼間に訪れたいくらいのところでした。

東北では一番といわれる塩釜神社。石段下から神社の門までがこのように一望できる神社にはあまりお目にかかれない

松島

そして舞台は今回の本丸、松島へ。
ちなみに松島というのはそもそも「松島湾に浮かぶ200余島の総称」なので、どれか一つの島をとってそう呼ぶわけではないのです。
松島には良い眺めと呼ばれる「四大観」があるのですが、それ以外にもいくつか展望台はありまして。
そのなかでもまず新富山展望台に行ったのですが、そこから見た松島が、朝もやにかかっていて素晴らしくて。
松尾芭蕉にならって何か句でも読もうかと思っていたのですが、そんな余裕もなく、
「あああああああああああ」
という言葉しか出てきませんでした。
正直、ここにたどりつくまではあまりいい思いがなかったこの旅ですが、
はじめてきてよかったと思った瞬間でした。

新富山からの眺め。はじめて「来てよかった」と思えた眺望。


昼間の松島も見たが、朝もやが掛っている時間帯の松島が素晴らしいと思った

ところで、実はここまで、あまり天気が良くなかったんです。
予報では雨になっていましたし、そのとおり前述の塩釜では雨に降られていたり、それ以前にも雪に見舞われたりもしました。
しかし、ここに来て転機が急激に回復。
ここら辺は厳島の時もそうでしたが、ここぞという時の天気には恵まれているようです。

赤い橋、福浦橋を横目に松島湾クルーズに出発。
ここまできたなら、多少高いですけど乗る価値はあります。
仁王島50分で湾内を一周するのですが、かなり楽しめました。
いろいろな角度から松島を見ることができました。

仁王島。本当に人のような形をしている

その後、五大堂に至ったところでアクシデント発生、デジカメの電源が切れました。
復活の兆しが見えないので、多少戸惑いながらも携帯電話での撮影に切り替えました。
そんなことがあったので、一般には怖いと思われがちなすかし橋も気にせず通りましたね。
現在は外観が見えない瑞巌寺も、料金が発生するすぐ手前まで行って帰ってくるという機構をしてみたり。
参道に植えられている松林は風情があって好きでした。

五大堂のすかし橋。ここでデジカメの電池切れを起こしたため、これ以後の写真は携帯に保存しているので抽出が困難


奇跡的に船上から撮っていた五大堂の全景。

その後、無茶して四大観の一つ、幽観まで歩こうとしたのがまず間違いでした。
ここまでの疲れで、気力がなければ一歩も進めないような状態にまでなっていました。
結局、死に物狂いで双観山の「双観」(ここは四大観ではない)、扇谷の「幽観」を見てきました。
双観のほうはそれほどでもなかったんですけど、幽観のほうは見渡しが聞いてよかったですね。

帰路

そんなこんなで満身創痍の中、仙台駅に戻ってきたらアクシデントが発生。
なんと、強風のため東北本線が運休となり、帰りの足が断たれてしまったのです。
どうしようかと思っていたら、新幹線で振り替え輸送をしてくれるそうで、途中まで当初の予定にはなかった新幹線に乗ることになりました。
ちなみに18きっぷのおかげで、運賃は発生しませんでした。
新幹線にもともと乗る人からすれば「それもどうよ」という話なのかもしれませんが、東北本線が断たれてしまうと東北から東京までの足がなくなってしまいます(常磐線はあるものの迅速性がない)ので、
それも覚悟で運休にしたんだろうなと。
そんなこんなもあり、僕は5日中に返ってこれたわけです。




というわけで、今回は松島旅行記をお送りしました。
裏話としては、仙台、松島ともに歩きまわったため、足に激痛しか走らなかったなどがありますが、
それでも、行ってよかったですね。
まさか松島がここまでいいとは僕自身思っていませんでしたから、感動はなおさらでした。
そして、今回行けなかった「大高森」「西行戻しの松」は次の機会に是非とも行きたいと思っていますし、
仙台と松島の間にある「多賀城」等も行きたいと思っています。
そういう意味では、「もう一度行きたい」と思わせるところだったなと、そう思います。

色々ありましたが、それが旅。
僕は正直体は弱い方なのだと思いますが、
どんなに体がボロボロになっても止められないんですよね。


執筆 2010年1月6日
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