新説 テキストサイトはなぜ衰退したのか

テキストサイトが衰退した理由はいくつかあると思いますが、
「流行を支えていた層の社会的立場の変化」による部分が大きいのではないかと思うようになりました。


テキストサイト全盛期、その中心にいたのは、高校生や大学生が多かったように記憶しています。
もちろん既に社会人もいましたが、余暇時間の多い学生は、そういったことをやりやすかったんですね。

よくよく振り返ってみると、そういった中心層が社会に出て行ったのが、2004年近辺だったような気がします。
もちろん社会に出ても更新を続ける方はいましたが、
これを機に更新を停止したり、更新頻度が下がってしまうということは珍しくありませんでした。
少し前に「白い戯言」の白球さんが同様のことを書いていたり、
更新頻度の低下としては私自身が見事に例となってしまいました。


ちなみに、この2004年というのは、ライブドアの台頭や電車男の流行があった年で、日本のネット人口が格段に増えた頃だとも言えます。
テキストサイト衰退の直接の原因とも言われている「ブログ」が一般化し始めたのもこのころでした。
それまでは、ごく一部の限られたサイトでは使われていたものの、全く一般的でなかったブログ形式が、
前述のライブドアのような無料サービスを提供する企業によって貸し出されることで、普及していったんですよね。

しかし、「ブログが台頭してきたから」というよりは、「ブログが持つ利便性」が衰退の原因なのかなと思います。
ブログは手軽です。
手軽なだけに、更新に重みがなくなり、重要性がだんだん薄れてきて、最終的には更新頻度が落ちたり、更新が止まってしまったりするのではないかと推察されます。
実際、毎日バリバリ更新されていたサイトが、ブログ移行を機にだんだん更新頻度が落ち、最終的にサイト閉鎖になってしまった、という事例は結構ありました。


現実には、ブログ全盛期となった以降でも、「2chまとめサイト」や「マンガ感想サイト」など、ブログの特性を生かしたサイトは出てきていますから、「テキストサイトが衰退した」というのはあまり的確な表現ではないかもしれません。
しかし、昔ながらの形式で更新されているテキストサイトというのは、本当に減りました。



私事ですが、当サイトを立ち上げた2006年の段階で、テキストサイトの数はだいぶ減っており、主流ではなくなっていました。
ある意味”テキストサイト復権の狼煙”を掲げてサイトを立ち上げた部分もあったんですね。

その後、ネットの流れとしては
個人サイト→ブログ→2ちゃんねる(メジャー化)→YouTube→ニコニコ動画→(スマートフォン)→Twitter
と進んでいくわけですが、そこでもはやり主流は”個人”であったりします。
ブログの浸透前後から、権謀術数によるものや、企業やマスメディアの影響力もじわじわと広がってきてはいますが、
未だにネットが面白い所以は、個人が己の正義を背負って自由に動いているからなのかなという所はあります。



テキストサイトの時代は、何回回っても時代が来ない木村(あずまんが大王)とは異なり、形は違えどもあと何回か回ってくると思います。
そのブームまでサイトを続けられていたらいいなあと思います。


執筆 2010年12月5日
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